「震災に遭って気づいたこと」
患者さんの体験記


【匿名】

・水
 蛇口をひねっても水はでない。トイレは流せない。顔を洗うにも苦労する。食器は、当然、洗えない。ラップに包んで使う。
 いつでもあると思っているものがなくなると、それだけで生活のリズムが変わる。そうゆうものに限って無駄 遣いしている。

・電気
 テレビがつかない。ラジオではあまり地震の様子が分からない。情報から隔離されているような感じがする。  震災後、テレビで見た情報は、ショックであった。やはり、聞くと見るとでは、大違い。

・透析
 十数年もやっているのに、透析についてあまり知る努力をしていない。
 自分の使っているダイアライザーは?透析中使っている薬は?等々、もっと勉強しなければ!

・透析中
 透析中に地震が来たらどうしよう?どうやって逃げようか? 震災直後、大阪の病院で透析をしたときに、ベットサイドに鉗子二つを置いて「もし、避難するような事態になったら、ポンプを止め、これで回路を挟んでください。そしたら、回路を切断します。」とのことであった。

・インスタント食品
 ガスが使えず、缶詰、レンジでチン、などインスタント食品を結構食べた。
 その結果、リン等の数値が高くなった。 栄養のバランスも悪くなる。  これからは、インスタントものは、控えよう。

・銭湯
 十数年ぶりに銭湯へ行く。毎日どこの銭湯が空いているか、会社で情報を集める。 銭湯ドライブだ。
 大阪、三田、武庫之荘…  大きい風呂はやっぱりいい。たまには銭湯に行こう。但し、人の少ないときに。

・阪神間と大阪
 透析を受けるために大阪へ向かう。
 阪急西宮北口では、リュックを担いだ人、大きな鞄を持った人、被災者スタイルの人波、駅では入場制限までしている。
 そして梅田 「なんじゃーこら」毛皮のコート、化粧、アベック、バーゲンセール、大阪は何も変わっていない。淀川を渡ってタイムスリップした。

・最後に神戸
 関西人でも大阪人と神戸人がいる。
 私は、これまで何をするにも神戸へ行っていた神戸人。大阪では買い物にも苦労する。早く、禅戸の町で買い物がしたい。なじみのあの店で。

 

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阪神大震災報告 (c)1995医療法人平生会 宮本クリニック