無題
患者さんの体験記


【匿名】

 一月十七日早朝当、南阪神地域を突然襲った大地震には大変魂消ました。私は建築関係の仕事に携わる一人です。新旧をとわず頭に重い瓦を、又開口部の広い木造の建物がほとんど倒壊か、半壊の被害を受けました。新基準による新耐震設計以前の鉄崩コンクリート造の建物までが同様の被害を受けるとは夢にも思いませんでした。  さて当地震による我が家の中は、足の踏場も無く、破損散乱した食器、置物や家具類で一杯でした。後の片付け、娘夫婦が幼児二人と共に避難して参り、あれやこれやと追いまくられ、他の事にまで考える余裕が全く有りませんでした。時が刻々と進み、今日は透析を受ける日であることを家内に言われて気付いた程でした。近くである当クリニック急遽参りました。クリニックも我が家同様散乱した透析器、ベッド、薬類の片付けに、院長先生はじめスタッフの方々が忙しく頑張っておられました。先生の第一声は水が無いという事、又給水管の破損で透析は出来ないので、宝塚、吹田、大阪方面 の病院に連絡をとっているから、自分の好きな病院へ行き、透析を受けなさいと言われました。私は宝塚病院を選び走りましたが、ここでも水不足の為透析は受けられないとの返事でした。事情が事情なだけに、大きなショックでした。帰途宮本クリニックに寄りその旨を報告して家に帰りました。
 一晩じっくり考え最悪の時は今年正月、私の田舎(小豆島)でお世話になった病院へお願いしようと考えていた矢先、夜中に当宮本クリニックから水の補給と透析器が使用出来るようになったから、すぐ来なさいとTELをうけました。この時程どれだけ有難かったか、つい涙が出てしまいました。院長先生はじめスタッフの方々、が自分の家庭の事情を犠牲にして頑張って頂いたお陰と、深く感謝いたしました。この世に神佛が存在することを固く信じました。
 又後日院長先生から断水時に、西宮市、アサヒビール株、株松村組各社から多くの水の提供を受けた事をお聞きし、私達の見えないところで、色々の方々から私達透析患者に御協力を戴いたことを、有難く感謝致しますと同時に、この場をお借りして改めてお礼を申し上げます。ほんとに有難うございました。

 

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阪神大震災報告 (c)1995医療法人平生会 宮本クリニック